「大企業への転職は難しいのではないか」「どうすれば大企業へ転職できるのか」知りたくはありませんか?
2020年から大幅に求人数が減少、求人倍率が低下していましたが、2020年11月以降増加傾向にあります。現在の中途採用市場では、新卒者の離職率が高く、採用においてスキルが重視されていることから、大企業へ転職できる可能性もあります。
働き方改革や副業解禁によって人材の流動が活発になっていることも追い風といえるでしょう。
この記事では、上場企業で採用担当として年間で書類選考3000件・面接500人を見てきた経験のある筆者が、大企業へ転職するポイントを開設しています。
人生の一大イベントでもある転職に失敗しないためにも、ぜひチェックしてみましょう。
この記事を読むとこんなメリットがあります!
- 転職の最新事情(求人倍率と中途採用市場について)がわかる
- 大企業へ転職するメリット、大企業への転職を成功させるポイント、大企業へ転職するときの注意点を知って成功率をアップさせることができる
- 大企業への転職におすすめの転職エージェントがわかる
転職求人倍率が増加
2014年から2019年の求人倍率は2倍から3倍の間を推移していましたが、新型コロナウイルスの影響により2020年7月には1.5倍近くまで低下しました。しかし、2020年11月には求人件数が前月より増加、求人倍率も上昇しています。
業種別に見ると、金融業界以外のすべてで増加しており、特にサービス業・飲食業の増加率が大きいです。職種別で見ると、クリエイティブ系と技術系で増加しています。コロナの影響から業務のオンライン化に取り組む企業が多く、採用が活発になっています。
参考:転職求人倍率レポート(2020年11月)
中途採用ではスキルが重視
中途採用においては、以前勤めていた会社の規模よりも、経験や身に付けたスキルを評価する傾向があります。中小企業やベンチャー企業からの転職であっても、大企業への転職で不利になりにくいといえるでしょう。
大企業への転職に向いている人
以下のような人は、大企業への転職に向いています。
- 社内政治や派閥をうまく渡り歩ける人
- 大規模なプロジェクトに参加してみたい人
- 自身のスキルを高める意欲がある人
どのような人が大企業への転職に向いているのかを具体的に解説します。
社内政治や派閥をうまく渡り歩ける人
規模を問わずよくある話ですが、会社という組織において人間関係の問題は切っても切れません。中小企業でさえそうなのですから、より多くの人が集まる大企業においてはいうまでもありません。
まだまだ年功序列が強く残っている大企業においては、上司や先輩とうまくやっていけるかどうかは大きな問題となってくるでしょう。さらに出世を目指すのであれば、社内でも有力な権力を持つ人を見極める力と(言葉は悪いですが)取り入る力も必要になってきます。
そのような社内政治や派閥関係をうまく渡り歩ける人は、大企業に向いているでしょう。
大規模なプロジェクトに参加してみたい人
中小企業やベンチャー企業と比べると、大企業の方が大規模なプロジェクトに参加できるチャンスが多いです。自分一人の影響力は低く、仕事の裁量権も認められにくいですが、大きな仕事に参加できれば実績になりますし、経験を積むことができます。
自身のスキルを高める意欲がある人
大企業は経営が安定しているため安心して勤められますが、仕事に対する向上心も求められます。会社から与えられた仕事をこなすだけではなく、資格の取得を目指す、新たな知識を増やすといった積極的な行動が重要です。大企業への転職では、経験を積みスキルを高める努力が出来る人材が重視されます。
大企業へ転職するメリット
大企業へ転職するメリットは以下の3点です。
- 福利厚生が充実している
- 社会的な信頼性が高い
- 教育制度が充実
どのようなメリットがあるのかを具体的に解説します。
福利厚生が充実している
大企業では、優秀な人材を確保するため、あるいは人材の流出を防ぐために福利厚生を充実させることが多いです。
福利厚生には以下のようなものがあります。
- 住宅・子育て・住宅手当
- 退職金制度・退職年金・企業年金
- 育児休暇・年休制度
- 結婚祝い金・出産祝い金
社会的な信頼性が高い
大企業へ勤めることでさまざまシーンにおいて信頼感を示すことができます。クレジットカードや住宅ローンの審査、ビジネスシーンで取引相手との取引や契約が成立しやすい、プライベートで将来の安定性が期待されるといった効果が期待できます。
教育制度が充実
大企業では、従業員の教育に力をいれているところが多いです。ビジネスマナーや自己啓発、資格取得セミナーを定期的に開催したり、ジョブローテーション制度を導入している大企業もあります。大企業の教育制度を積極的に利用すれば、自身でお金をかけなくても専門知識や新たなスキルを身に付けることも可能です。
大企業への転職を成功させるポイント
大企業への転職を成功させるポイントは以下の3点です。
- どのような人材を求めているのかを把握する
- 専門的な知識や高いスキルを身に付ける
- 大企業の子会社からの異動を狙う
大企業への転職を成功させるためにどうすればよいかを具体的に解説します。
どのような人材を求めているのかを把握する
「大企業で働いてみたい」というだけでは、転職を成功させることは難しいでしょう。大企業への転職を成功させるためには、採用する企業がどのような人材を求めているのかを把握し、自身が求める人材であるというアピールが重要です。
また、人材採用では以下の点が重視されています。
- コミュニケーション能力
- 主体性
- チャレンジ精神
- 協調性
- 誠実性
参考:新卒採用に関するアンケート調査結果|一般社団法人 日本経済団体連合会)
上記は、企業が新卒採用時に重視した点ですが、中途採用においても同様に重視される傾向にあります。経験やスキルと併せてアピールしてみましょう。
専門的な知識や高いスキルを身に付ける
大企業の中途採用では、専門的な知識や高いスキルが求められることが前提です。すぐに転職するつもりがない場合でも、将来の転職を見据えて専門的な知識や高いスキルを身に付けることを検討しておきましょう。
今の職場で1番と言われるポジションを目指す、難易度の高い資格を取得する、などができると理想的でしょう。
課題発見・解決能力を磨く
どのような職場においても、より良い状態を目指しているものです。ここでいうより良い状態というのは、無駄を省きコストを下げることや、売り上げを上げるということを指します。中途採用で迎え入れられる人は、このより良い状態を作り出す役割を期待されているといってもいいでしょう。
そのために必要なことは、何をおいてもまずは現職で経験を積むことです。決してルーティンワークを繰り返せと言っているのではありません。現在の職場の課題を見つけ、どのような状態になると理想的なのかについて考えてみましょう。
理想の状態をゴールとしたら、逆算思考で何をいつまでにすれば良いかがだんだんわかるはずです。あとはゴールに向かって行動するだけ。この経験は業種・業態が変わっても活かすことができるうえ、高確率で採用担当者の目に止まるでしょう。
大企業の子会社からの異動を狙う
大企業の中には、子会社からの異動をおこなっている企業もあります。大企業への転職が難しい場合でも、子会社であれば転職できるかもしれません。すべての大企業が子会社からの異動をおこなっているわけではありませんが、大企業の子会社は福利厚生が充実していることも多く、魅力的だと感じるかもしれません。希望する大企業への転職が難しいと感じた場合は、子会社からの異動がないかも確認してみましょう。
大企業へ転職する方法
大企業へ転職する方法は以下の3つです。
- 企業の公式サイトから直接応募する
- 求人サイトを利用する
- 転職エージェントを利用する
それぞれの転職方法の特徴を解説します。
企業の公式サイトから直接応募する
大企業のなかには、公式サイトで中途採用を公開募集している場合もあります。求人サイトや転職エージェントを経由しなくて済むので、企業側としてもメリットのある採用方法となっています。転職したい企業や業界を決めている場合におすすめの転職方法です。
ただし、求人への応募から履歴書・職務経歴書の準備、面接日の打ち合わせなど、すべてを自分でおこなう必要があります。また、転職したい会社や業界についての裏話などの情報収集が十分できない可能性もあります。
求人サイトを利用する
求人サイトを利用すれば、希望する業種や職種の求人内容を確認できます。業種や職種が絞り込めていな場合や自分のペースで転職活動をおこなう場合におすすめの転職方法です。企業の求人に直接応募する場合と同様に、情報収集は自分でおこなう必要があります。
転職エージェントを利用する
多くの転職エージェントでは、求人の紹介をするだけではなく、専任のコンサルタントがついて以下のような転職サポートが受けられます。
- 自身の経験やスキルに合わせた求人の紹介
- 希望する職種や業界の非公開求人の紹介
- 履歴書や職務経歴書の書き方や添削、アドバイス
- 模擬面接や面接日の調整
転職エージェントを利用することで、働きながらの転職活動の時間を短縮することができます。また、専任のコンサルタントからは企業の裏話など通常では手に入れることができな情報が得られる場合もあります。転職エージェントによっては、大企業との取引実績を公開している場合もあります。希望する企業との取引実績がないかを確認しておきましょう。

ここでちょっと余談なんだど、実は私も中途採用で大手企業に入社したクチなの…(小声)。



ベンチャー企業からのチャレンジだったので、私の場合は派遣からスタート。紹介予定派遣で入ったのちに、認めてもらって正社員登用されたパターンなの。



派遣だと入社時のハードルが少し低いので穴場よ!
ちなみに…テンプスタッフを使用したわ。
大企業への転職におすすめの転職エージェント
転職エージェントを利用すれば、自分の経歴や所有する資格、適性に合わせた求人の提案をしてもらえます。求人サイトを利用して自分で調べるより、転職活動にかかる時間を減らすことができます。在職中に転職活動の時間をなかなか確保できない、転職活動の時間を短縮したいと考えている場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントでは、非公開求人の紹介やコンサルタントが独自に確保した求人の紹介を受けられる場合があります。大企業の求人紹介の実績が豊富なコンサルタントであれば、転職活動を有利に勧められるかもしれません。
大企業への転職を目指す人におすすめの転職エージェントは、以下の3つです。
- doda
- マイナビエージェント
- リクルートエージェント
それぞれどのような特徴があるのかを解説します。
サポートに定評があるdoda


dodaは、「年収査定」「キャリアタイプ診断」「適職タイプ診断」などが利用できる転職エージェントです。業種や職種選びのアドバイスや職務経歴書の書き方、面接対策などのサポートも充実しています。dodaのサポートを活用して、転職にかかる時間と費用を抑えましょう。
2020年12月14日時点の公開求人数は68,114件と、転職エージェントの中でも求人件数が豊富です。取り扱っている業種も幅広いので、業種や職種を迷っている場合でも対応できます。
初めての転職ならマイナビエージェント


初めて転職する場合や転職に関する知識がない場合は、マイナビエージェントがおすすめです。マイナビエージェントは、転職サポートの評価が高く、新卒や20代の転職活動をバックアップしてくれます。幅広い業界や職種の求人を取り扱っているので、どのような会社へ転職するかを迷っている場合でも利用しやすい転職エージェントです。
求人件数が豊富なリクルートエージェント


リクルートエージェントは、公開求人件数、非公開求人件数がトップクラスの転職エージェントです。2020年12月14日時点の公開求人数は107,043件、非公開求人件数は120,565件となっています。「面接力向上セミナー」や「模擬面接サービス」、職務経歴書の書き方、面接対策を実施しており、転職サポートが充実しています。
まとめ
大企業への転職に自信がない人や不安を感じる人も多いと思います。現在の中途採用市場では、勤めていた会社での経験やスキルが評価されているので、大企業への転職は可能です。大企業への転職では、企業がどのような人材を求めているのかを確認し、自身の経験やスキルによって会社へ貢献できる人材であることをアピールしましょう。
大企業への転職活動に不安を感じるのであれば、転職エージェントの利用を検討してみましょう。転職エージェントを利用することで、以下のようなサポートが受けられます。
- 自身の経験やスキルに合わせた求人の紹介
- 希望する職種や業界の非公開求人の紹介
- 履歴書や職務経歴書の書き方や添削、アドバイス
- 模擬面接や面接日の調整
大企業だからと言って気後れせず、自信をもって転職活動をおこないましょう。