最終面接の場で聞かれる逆質問は、実は面接官への大きなアピールチャンスになります。
とはいえどういう質問をすれば効果的なのか、少しわかりづらいですよね。
- なぜ最終面接の逆質問はアピールチャンスになるの?一体何を見ているの?
- より効果的な逆質問の例を想定しておきたい
- 逆質問をする上でしちゃいけないことや、マナーを教えてほしい
最終面接へ臨むに当たって逆質問の対策を考えた際、上記のような疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの記事では、「最終面接で聞かれる逆質問から一気に評価を上げる回答方法と注意点」についてまとめました。
初めて最終面接の場に行かれる転職初心者の方でも、本記事を読むだけでしっかり逆質問へすぐ返答できるようになりますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
最終面接と今までの面接って何が違うの?見極めの場を意識しよう
転職時の面接で一次・二次と進み、最終面接で合否の判定を行う流れになっている企業は多いです。
もちろんすべての面接で手を抜いてはいけませんが、とくに最終面接は十分な対策を行った上で臨むようにしましょう。
しかし最終面接の逆質問を考える前に、「一体なぜ面接って段階に分けられているの?」と疑問に思う方も多くいらっしゃいます。
対策を考える前にそれぞれ面接が分けられている根拠を知り、理由を知った上で対策を整えると非常に効率が良いです。
面接を分けると採用を決定する人の手間が省ける
大きな企業ともなると日々多くの方が面接に訪れ、面接官も日々の業務を行いつつ面接の場を設けることとなります。
つまりとにかくたくさんの面接をするよりも、「ある程度の見込みがある方」をふるいにかけたほうが効率的です。
そのため一次では社会人として基礎的な項目を、二次面接ではより具体的なスキルについて判断します。
- 志望動機
- 備えているスキル
- コミュニケーション能力
- 業界や会社による独自基準
最終面接までに行われる面接は、現場担当者レベルが見極めを行うために組まれていることが多いです。
段階が上がるにつれて面接官も部門責任者や役員、社長といった具合により採用決定者へ近づいていきます。
最終面接は基礎力以上のものを見極めたいと判断されている
すでに一次・二次面接で基本的な能力や意欲を知った上で、会社とのフィーリングが合っているかを再度確認するのが最終面接です。
例えば一次面接で聞かれた会社への志望動機も、最終面接で再度聞かれるかもしれません。
「また聞かれた質問だな…」と思っても、返答次第で採用権限者へのアピールとなるのです。
同じ返答を繰り返すのではなく、より深堀りしたあなたの熱意をしっかりと伝えましょう。
最終面接は情報より、その場の熱意や感情に訴えかける力が非常に重要です。
最終面接で行われる逆質問への対策!質問例やマナーをチェック
最終面接では、質問するだけではなく逆質問が促されることも多いです。
「何か質問はありませんか?」と言われたら、最大のアピールチャンスです。逃さないように質問を準備しておきましょう。
しかし何でも聞いていいわけではありません。より効果的に自分をアピールしつつ、本当に知りたいことも理解できるよう深堀りすると良いでしょう。
具体的な質問例
面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれた際、逆質問を通してより効果的に印象をアピールしましょう。
具体的な質問例は、下記にまとめました。
- 業務を覚えて独り立ちするまで、○○さん(面接官)が必要だと思う技術や心構えがあれば知りたいです。
- 入社するまでに少しでもスキルを高めたいと思った場合、勉強しておいたほうがいいことはなんですか?
- ○○さん(面接官)がこれから入社する社員に期待することを教えてほしいです。
- 新規事業(もしくは海外展開等)の立ち上げを検討されていますよね、そちらにチャレンジしたいと思ったら参加は可能でしょうか。
- 私と同年代の転職者もいるとお聞きしましたが、どのような働き方が評価につながっているのか知りたいです。
- 今まで資格やコミュニケーション技術といったスキル習得に力を注いで来ましたが、ほかに御社ではどのようなことに力を注げば活躍につながりますか?
- もし入社に至った場合、絶対にここだけは覚悟しておいたほうがいいことはありますか?乗り越えるべき試練を知りたいです。
- 私は御社の業務に魅力を感じています。○○さん(面接官)が現在の仕事を通じて嬉しかったこと、役立ったことや苦労したことがあれば教えてください。
- ホームページを拝見したところ、ある一定の年代から急成長を遂げています。この要因は一体どのようなものなのでしょうか。
少しでも印象を良くするなら、面接官の名前を呼びつつ具体的なエピソードが聞ける内容を聞き出すと良いでしょう。
またあまり実務に近い質問内容になると、社長や役員が面接官だった場合は具体的な情報が得られない可能性もあります。そういった質問は二次面接までに済ませるようにしましょう。
応募者に求められている技術やスキルは何か。もっと活躍していきたいという熱意が伝われば、確実に好印象へつながるでしょう。
逆質問時のマナー
逆質問を促す場では、相手は面接者の意欲やその人の熱意を見たいと思っています。
もしくは不明な点があれば解消してもらい、疑問無く働いてもらいたいという考えもあるのです。
そのため逆質問をする際は、以下3つのマナーを守って質問をしましょう。
- 逆質問で困るような質問をしない
- 面接官の役職に合った質問をする
- その場で考えて時間を奪わないよう5つ以上は事前に考えておく
基本的に面接官とスムーズなコミュニケーションを心がけつつ、こちらの熱意を伝えるように質問するのがベストです。
例えば社長や役員であれば、現場の実務的な話は関わっていないことが多いかもしれません。新入社員に期待する視点や、今後会社が目指していく方向性なら適切でしょう。
実務であれば現場責任者に聞いたほうが、実際に働く上での疑問や注意すべき点を聞き出せます。
また具体的な質問を事前に用意しておくと、その場で考える手間がなく効率的です。
相手も貴重な時間を使っているので、よりスムーズに好印象を与えるためにも質問数は5つ以上考えておくと良いでしょう。
逆質問時のNGな考え方
逆質問をする上で、NGな考え方がいくつかあります。例えば下記4点は、より注意して押さえておいたほうが良いでしょう。
- ホームページを見ればわかるような質問をする
- 待遇面ばかり質問をしてしまう
- 面接官に同じ説明が求められる質問をする
- 逆質問で質問返しされたときの想定をしていない
基本的に入社前は、ホームページをチェックして押さえられる情報を入手しておきましょう。なぜなら会社が誰でも読めるように、公開している情報だからです。
誰でも読めるものを読んでいないと、本当は興味がない?と疑われてしまいます。同じく待遇面ばかり質問をしてしまうのも、会社に興味がないと思われるので注意が必要です。
また面接時、面接官が同じ説明を繰り返してしまう事態も避けたほうが良いでしょう。話を聞いていないと思われてしまいます。
しかし意外と多いのが、「逆質問を考えることだけに集中してしまう」ことです。
もし興味なしに逆質問することだけを考えていた場合、「なぜその質問をしようと思ったのですか?」と思わぬ質問返しにびっくりしてしまう可能性もあります。
しっかりと逆質問をする背景まで掘り下げておくと、急な質問返しにも答えられるでしょう。
逆質問時のNG例
具体的な逆質問のNG例は、以下のとおりです。
- 社長に対し「具体的に配属先の○○事業ではどのような技術が現場で役立ちますか?」と実務的な質問をする
- ボーナスはありますか?残業はどれくらいあるのでしょうか?
- 御社の主力商品はなんですか?
- ライバル社と比較して御社の弱点は○○だと思いますが、差別化や強みがあれば教えてください。
最終面接時はある程度の役職、もしくは社長職に近い方が面接を行っている場合が多いです。
そういう立場にある方は、ネガティブな質問を心良く思わない傾向があります。
また待遇面ばかり気にしていたり、ホームページを見ればわかるような質問だったりすると印象を悪くしてしまうでしょう。
最終面接まで行っても落ちてしまう人とは?転職できない人の特徴
基本的なスキルやコミュニケーション能力に問題がなく、最終面接に到達しても落ちてしまう方がたくさんいらっしゃいます。
しかし最終面接では会社との相性を見る場とすることが多いため、立てていた対策が裏目に出ることも。
ここでは最終面接に到達しても落ちてしまう人の特徴をまとめましたので、ぜひ参考にしながら面接の場に役立ててください。
熱意が伝わらず疑問を持たれてしまう
最終面接では、おもにどれくらい熱意があるかを見られます。そのため少しでも自分が嘘をついていると思うような返答は、避けたほうが良いでしょう。
面接官は今まで多数の面接者を相手にしてきたこともあり、嘘をついた瞬間はすぐわかるといっても過言ではありません。
また嘘というよりも心がこもっていない会話は違和感を覚えることが多く、本当に入社したいのだろうか?と疑問に思われてしまうこともあります。
もし自信を持って伝えられない内容があれば、正直に伝えるほうがおすすめです。ありのまま伝えると、逆に誠意が感じられる場合もあります。
一貫性がなく面接で言動が変わる
最終面接までに面接で得てきた情報は、相手も控えています。もし発言に一貫性がない場合は、その人の信用性に疑問を持たれてしまうことも。
面接官からの質問で疑問が解消される場合は問題ありませんが、質問をせずに不採用としてしまう例もあります。できるだけリスクは最小限のほうが良いです。
そのため初対面の面接官であっても情報共有はされているので、自身の軸をブレさせることなく面接に臨みましょう。
選考の段階でより考えが深まった場合であれば、最初に社員との対話を通じて意欲や思いが深まった旨を伝えてください。より好印象な面を伝えられる可能性が高まります。
会社と相性が合わない場合もある
しっかり対策を行っていても、残念ながら会社と相性が合わない場合もあります。
例えばあなたが規律を重んじる性格であっても、会社側が積極的に枠組みを壊してほしい意向だった場合は相性があまり良くないでしょう。
一次・二次面接までで非常に好印象かつ相性が良かったとしても、最終面接で社長と意見が合わず不採用となった例もあるほどです。
最終面接では面接者の人柄そのものにスポットを当てることが多いため、どうしても相性が合わない場合は対策を整えていても落ちてしまうことがあります。
もし自分の対策に不備がなく、見直すべき箇所が見当たらない場合は相性が悪かったと思い次に進みましょう。
環境を変えればいくらでもチャンスがあり、相性が良ければ面接時にうっかりミスをしても採用されるケースがあります。
転職時はどうしても人と人との相性が深く関わる部分なので、大切なのは落ち込みすぎないこと。直すべき課題はしっかり修正しつつ、どんどん次に臨んでチャンスを掴み取っていきましょう。
最終面接が終わったらお礼メールを送って少しでも印象を残そう
最終面接が終わっても、まだ完全に終わりではありません。少しでも印象を良くするために、しておくべきことがあります。
また社会人としての常識と見られる部分もあるため、最後までしっかり行うと「この人は安心して仕事を任せられる」と好印象につながることもあるのです。
ただし定型文を送るだけでは逆効果となるので、マナーやポイントを押さえておきましょう。
お礼メールを送るタイミングはいつがいい?
お礼メールを送る際は、できるだけ速やかに送ったほうが良いです。時間が経つごとに鮮度が失われていく鮮魚のイメージで送りましょう。
最終面接が終了したすぐか、遅くとも翌日の午前中までがベストです。
合否の判定が終わっている場合は意味がないですし、相手があなたのことを意識している状態で速やかに出すのが効果的。
ある程度は面接前にお礼メールを作成しておき、面接の帰りにカフェやコワーキングスペースを利用して速やかに作成してしまうと効率的です。
お礼メールの内容はどんなものがいい?
お礼メールは、定型文や決まりきった文句を入れてしまうと逆効果となります。
そのため以下の4点に気をつけながら文章を作成しましょう。
- メールで送る場合は件名がシンプルかつわかりやすく書かれているか
- 本文もシンプルかつお礼と熱意を伝える
- 質問や誤字脱字がないか
- すべて自分なりの言葉で書かれているか
できるだけシンプルに書き、かつ自分の言葉ですべてまとめましょう。例文は以下のとおりです。
件名:○月○日 最終面接のお礼(自分の名前)
株式会社○○ 採用担当者 ○○様
本日、最終面接をして頂きました□□と申します。
この度は貴重なお時間を割いて頂き、誠にありがとうございました。
○○様よりお話を伺う中で貴社の事業内容が更に理解でき、ますます一員として携わりたい意欲が高まりました。
良い結果を頂けましたら、自分の力を最大限発揮して活かせるよう努力させて頂きたいと考えております。
取り急ぎ面接のお礼をお伝えする為、メールさせて頂きました。
お忙しいことと存じますので、ご返信は不要です。
最後になりますが、面接のお礼とともに、貴社のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
~例文終わり~
具体的なお礼文は、面接でしか得られなかった情報を盛り込むと良いでしょう。また前提としてはお礼を伝えるメールですので、熱意を伝えすぎないよう注意してください。
お礼のメールを送るのは合否に関わらない?
お礼メールは結論からお伝えすると、合否の判定に直接関わることはありません。
ただし受け取った側からすると好印象につながるのは間違いないので、送っておいて損はないです。
お礼の言葉を伝える習慣があると、どんな場でも有効に働きます。まだ送ったことがない方は、今のうち習慣にしておくと良いでしょう。
転職時の面接で、最終面接はまさに合格判定が行われる最後のアピールチャンスです。
どういう場なのか?どういった方が面接をしてくれているのか、をしっかり押さえれば具体的な対策も立てやすいでしょう。
しかし闇雲に対策を行えば良いわけではなく、相性次第では逆効果となる場合もあります。
- 逆質問をする際は自分がなぜその質問をしようとしたのか掘り下げる
- 興味を持たずに対策として考える逆質問は逆効果となりやすいので注意
- 大切なのは挑戦を続けることと見直すこと
上記のポイントを押さえつつ、最初からうまくいく方はいないことを念頭に置きましょう。
少しずつ挑戦しながら見直しを続けることで、きっと自身の環境に合った転職先が必ず見つかりますよ。