転職で面接を受ける際、実績の伝え方次第であなたの印象が良くも悪くも大きく変わります。
とはいえどのように伝えればいいか、わかりづらい面もありますよね。
- 転職の面接で実績を伝えるにはどうしたらいい?
- 聞かれることや答え方についても知りたい
- なぜ実績を聞かれるの?背景や理由も教えてほしい
転職の面接を意識し対策を整えようと思った際、上記のような疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの記事では「転職する際の面接で効果的に実績を伝える方法」についてまとめました。
初めての転職で面接を受ける方もキャリアがある方も、記事を見ればより効果的な伝え方がわかるようになりますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
転職の面接で実績を聞かれたときの伝え方は盛り込みすぎないこと
転職の面接で実績を聞かれることはほぼ必ずあるといっても過言ではなく、多くの方が同じように対策を考えます。
しかしアピールしようと思うあまり、内容を膨らませすぎてしまうことが多いです。
できるだけ要点を押さえ、面接官が「もう少し聞いてみたい」と思える内容にまとめるのが良いでしょう。
面接で聞かれることが多いフレーズ
面接の場では実績について、以下のようなフレーズをよく聞かれます。
- 今までの経歴や実績について教えてください
- あなたの成功体験や実績はなにがありますか?
- 失敗したことやミスはなんですか?
実はいずれも共通して、仕事に対しあなたがどう取り組んでいるかがわかる内容です。
経歴や実績についてもどのような工夫を行ってきたか、また成功体験や失敗したことも仕事でどう結果につなげたかがわかります。
聞かれることが多いフレーズであっても、自分を目一杯アピールできるチャンスがある瞬間です。
しっかり対策を行って臨めば、より効果的に自分の良さを伝えられます。
ただしあまりにもアピールしようと意気込んでしまうと、情報が多すぎて面接官へ伝えたい要点がぼやけてしまう可能性があるでしょう。
ある程度情報は整理し、スマートに伝えることを心がけてください。
伝え方は事実を端的にして盛り込みすぎない
まず自身の経歴について、紙に書き出して時系列のように整理すると良いでしょう。
そしてできるだけ簡潔にし、アピールしたいことが多くあっても極力ポイントを押さえて端的に伝えてください。
アピールポイントを盛り込みすぎると、面接官も正しく情報を整理できません。
経歴を紙に書き出したら、一番アピールしたい部分を考えてみましょう。そして二番目に誇れるポイントがあれば、同じく紙に書き出していきます。
面接の場で実績を伝える際は、1、2点ほどのアピールポイントを盛り込むだけで良いです。
ここだけは自信を持って伝えられる!というポイントをもっと掘り下げて、具体的に説明できるようにしておきます。
またアピールポイントはすべて説明するのではなく、どういった取り組みでどういった結果になったのか。どう自分の成長につながったのかを伝えると良いでしょう。
面接官が聞いてみたいと思えるようにまとめる
伝えたいことをあまりにも盛り込みすぎると面接官も判断に困ってしまいかねません。
しかし簡潔にしっかり情報が整理されていると、面接官も深く聞いてみたいと思えるポイントが出てきます。
そのため少し「そっけない」くらいの感覚で、事実やアピールしたい実績を淡々と説明していく流れが理想です。
あなたがアピールポイントを存分に説明するのは、面接官に質問を受けたときにしましょう。
面接官としても気になってもう少し聞いてみたいと思えるポイントなので、頭に入りやすく納得しやすい部分でもあります。
また説明が不十分なときも質問を受けやすいです。あまり説明が足りなさすぎると、「この人は伝える力が足りないのかな?」とも思われてしまいます。
事前に紙へ書き出した内容を声に出してよく読み、説明が十分かアピールポイントが盛り込まれ過ぎていないか確認してください。
転職の面接で実績を聞かれるときの伝え方例!よくある質問とは?
転職の面接で実績を聞かれる際、具体的にどう伝えたらいいかわかりにくい部分がありますよね。
また面接の場でよく聞かれる質問やフレーズがありますので、事前に対策をこうじていれば活用することも可能です。
そこで具体的な質問例を中心に回答の模範をご用意しました、ぜひ参考にしてください。
職歴や経歴について教えてください
面接官から最初に聞かれることが多いフレーズで、「では自己紹介と職務経歴について教えてください」と聞かれることが多いです。
どんなキャリアを積んできたのか、概要を説明する流れで伝えていきましょう。職歴について伝える際は、業務を中心に伝える流れです。
- どのような業務をしてきたのか
- 会社での立場や役割は
- 得てきた成果はどんなものか
回答例(チェーン系飲食業)
ホールスタッフとして、お客様へのサービス全般を3年間行ってきました。2年目に接客マナー調査で店舗No.1をいただき、そのきっかけからサービスマナーに興味を持ちました。間接部門としてホールスタッフを支える立場となり、今では私の担当地域から接客改善でたくさんのお礼をいただいています。
もっとも成功したと思える体験や実績はなんですか?
成功したと思える体験や実績を聞かれるときは、あなたの実力やアピールポイントを存分に伝えられる瞬間です。
具体的な成果や数字、自分の状況を踏まえてどう動いたのかを伝えましょう。
ただ数字を出して「とても大きな成果を残しました!」だけだと、あなたがどう工夫してどう考えたのかが伝わってきません。
あなたがどう仕事に対して向き合い、工夫して成果へつなげたのかを考えながら伝えると良いです。
回答例(アパレル販売業)
周囲が対応に困っていたクレームの多いお客様に、一番に選んでもらえたことです。そのお客様は担当者が変わることを不満に感じていました。そのため私はほかの方が対応しているときでも、すぐ駆けつけるようにしました。嫌なことがあっても誠心誠意で対応を続けたかいもあり、「あなたがいるからまた来た」というお言葉をいただくまでになりました。今ではそのお客様もほかのスタッフとも仲良くなり、私は接客で店舗モデルに選ばれました。
仕事の中で失敗したことやミスはありますか?と聞かれたとき
失敗したことやミスについて聞かれるときは、失敗に対してどう向き合っているのかを聞きたいときです。
ただ失敗して終わりではなく、どのように問題を捉えて対応したのか。その後、どういった結果につながり、どんな学びを得たのかを伝えましょう。
- 失敗した内容
- なぜ失敗したのか
- どう対応して改善につなげたか
- そのときに得た学び
上記4点を中心に考えをまとめれば、より簡潔で問題も前向きに解決していこうとする姿勢から好印象を得られやすいです。
回答例(訪問介護業)
他店とも契約をしているお客様がいて、サービスの質に差があり不満だと言われ契約終了となってしまったことです。実際に他店の担当者とすり合わせが出来ておらず、お客様への対応に問題があったと自覚しています。その後共通のお客様がいる場合は注意点や提供しているサービス・希望をまとめたデータを作成し、共有するようにしました。共有後はすり合わせができており、同様の問題は起きていません。
なぜ転職面接で実績を聞かれるのか?面接官はここを見ている!
転職面接では必ずといっていいほど実績について聞かれ、見ているポイントもほぼ同一です。
ではどういった面で注意すればいいでしょうか?背景や理由を知れば、具体的にどんな対応をすればいいか見えてくるでしょう。
実績を聞かれる理由と背景
面接で実績を聞かれる理由は、おもに以下の3つが当てはまります。
- これから自社で活躍できる人材なのか知りたい
- この応募者は一体どのような強みがあるのか知りたい
- 書類で足りない情報を補いたい
自分の口で実績を説明してもらい、論理的にわかりやすく伝えることができるのかという部分を見ています。
採用担当の目線から見ても、応募者がすぐに自社で活躍してくれることを望むのは当然ですよね。
そのためあなたが入社したら、どんな活躍を見せてくれるか知りたいと思っていると考えてください。
そしてどんな強みがあるのかを知れば「このような粘り強さがあればうちにとって戦力になるな」とか、「前向きな姿勢は現場の士気を高められそう」というように判断できます。
また書類だけでは伝わらない情報があるため、企業側にとって足りないと思える情報があればその内容を質問してくるはずです。
良い回答に見られる3つのポイント
面接官の聞きたいポイントを踏まえた上で、好印象となる回答のポイントも見ていきましょう。印象がいい回答は、以下のポイントが押さえられています。
- 結果よりも過程やプロセスを大切にしている
- 実績や成果が自分の力になっているか
- 自分の意見をしっかり持っている
たとえば「売上を前年比で120%達成しました」という成果があっても、具体的にどう達成したのかがなければ説明が足りません。
なぜなら「具体的にどんなことができるのか?」という部分が抜けているからです。
ビジネスの場面では数々の問題に対してどう向き合い、どんなことを考えてどう行動したのかが非常に大切。
問題への向き合い方が見えなければ、ただ結果を自慢しているだけに過ぎません。
またそのときに得たことをしっかり学び取っていれば、面接官から見ても「この応募者ならうちでも結果を出せる」と思ってもらえます。
そのうえで自分なりの意見を伝えられれば、結果に基づいた自信から自分なりの軸を持って行動できる人と認知してもらえるでしょう。
転職面接で活用できる実績の伝え方!押さえるべき要点をご紹介
では実際に転職の面接で活用できる実績の伝え方について、解説していきます。
どんな点に気をつければいいのか記述していますので、面接に臨む際は注意しながら対策を練ってみましょう。
実績や成果は定量的な数字を意識してみよう
営業職や販売職の場合、客観的に数字が出やすい職種です。ほかにも数字として得られる職種であれば、積極的に数字を活用していきましょう。
しかし社内でしか通じない数字や、比較をしていない場合は非常にわかりづらい成果となってしまいます。
成果を得るまでに経てきた行動も合わせて紹介し、全く業界を知らない方にも通じるよう意識してみると良いです。
回答例(宅配弁当業)
私が営業所を引き継いだ当初は、エリアの中でも最下位に近い営業成績でした。当時で売上は44万ほどです。そこから地道に営業活動を行い新規顧客を獲得し、なおかつ既存のお客様を大切にし、一年後には上位4番までの営業所に成長させることができました。売上は100万を超え、昨年対比で200%超を達成しています。
数字が出せない場合は成長ポイントをまとめる
具体的な数字が出せない職種や、まだキャリアが浅い場合は過去の自分と比較してできるようになったポイントをまとめましょう。
1ヶ月や3ヶ月、期間ごとに区切って自分のできるようになったことをアピールします。
- 今回転職するために業務へ支障をきたさず3ヶ月間で資格を取得した
- 1時間かかっていた業務を効率化でおよそ半分まで短縮
- 上司へ積極的に提案するようになり自分のアイディアが採用された
そして得られた成長の実感と、どんな変化が起きたのかを書き出していきます。
大切なのは課題を認識してどう解決するのか、具体的な事例を通して前向きな姿勢を伝えることです。
回答例(パチンコ業)
前職ではパチンコ店勤務で、お客様の接客対応を1年間行いました。コールがなかなか取れず、先輩方からフォローをもらってばかりでしたが、巡回速度に問題があると着目。やるべきことの優先順位と動線をすべて見直し、効率を図ったところ、2ヶ月で先輩のフォローを行えるほどにまでなりました。
経歴書と同じ内容を説明するのは避けること
経歴書に沿った内容で深堀りしていく流れなら問題ありませんが、経歴書を読めばわかるような説明は避けましょう。
事前に面接官はあなたの経歴書に目を通しており、その上で直接聞きたいことを得るため貴重な時間を使っています。
- 経歴書にない情報を盛り込む
- より経歴書の内容をふくらませる
経歴書の内容をより深堀りしたものか、経歴書にない情報を盛り込んで伝えれば面接官も興味を持って聞いてくれます。
ただしあまり関係のない話であれば、本当に伝えたいことから脱線してしまう可能性も。
事前に紙へ書き出して、その場で話を組み立てないよう情報を整理しておきましょう。
まとめ
面接で実績や職歴を正しく伝えるには、ただ事実を端的に伝えるだけでは足りません。少しの工夫でより相手が興味を持ち、質問してくれるようにするのです。
またアピールポイントが多すぎて、情報を盛り込みすぎても面接官は判断するのが難しくなります。
アピールする内容は1~2程度にし、足し算よりも引き算を意識するとよりあなたの経歴が際立つでしょう。
そして具体的な数字を盛り込むのも構いませんが、比較しづらいorイメージしづらい数字は避けてください。
相手が全く知らない業界の人であっても理解できるように、噛み砕きつつ誰でもわかるよう目線を合わせることが大切です。
数字がうまく出せない方は、自身の成長につながったポイントを中心に書き出すと良いでしょう。
あなたがどんなに魅力的な人材であっても、正しく実績や経歴が伝わらないと良い印象が伝わりづらいです。ぜひ当記事を参考に、正しい伝え方を実践してみてくださいね。